施工前
診療施設の外装改修事例
外壁だけでなく、建物全体をまとめて改修しました。
今回の工事は、外壁を塗り替えるだけではありません。足場をかけて見つかった傷みを直し、屋上防水や改修ドレン、看板、サッシ・ドア、窓フィルム、業務用エアコンまで、建物に必要な工事を一つずつ進めました。診療中の患者さんの動線にも気を配りながら行った改修工事です。
なかの歯科様
完成
- ご相談
- 建物の今後と費用を考え、改修する範囲と仕様を決めたい。
- 行った工事
- 外壁補修・塗装、屋上防水、改修ドレン、看板、サッシ・ドア、窓フィルム、空調交換。
- 仕上がり
- 外壁を補修・塗装し、屋上防水と排水ドレンを改修。窓フィルム施工と業務用エアコン交換も行いました。
施工後
- 所在地・現場環境
- 名古屋市東区の市街地
- 提案・選定
- 価格と耐久性の異なる3カテゴリーを比較。10〜15年後の点検も見据え、費用とのバランスがよいシリコン系塗料を選定
- 追加対応
- 改修ドレン2か所、アルミサッシの補修・再塗装、窓周りシーリング、2・3階と1階の窓フィルム、業務用エアコン交換
- 施工期間
- 2021年10月〜2022年1月
調査から完成まで、実際の工事を順にご紹介します
現地調査後に調査報告書をお持ちし、①費用を抑えた仕様、②近年性能が向上しているシリコン系塗料を使う中間仕様、③フッ素・無機系などの高耐候仕様という3つのカテゴリーを基に、建物の今後について話し合いました。外壁塗料だけを高耐久にしても、シーリングなど周辺部材が同じ年数もつとは限りません。そのため、高額な20年・25年想定の仕様を一律に勧めるのではなく、10〜15年を目安に専門業者の点検を受けることをお伝えしました。今回は、耐久性と費用のバランスが取れたシリコン系塗料を選んでいただきました。
築50年以上とみられる建物のため、足場をかけて細部を確認すると、地上からの調査だけでは分からなかった傷みが各所で見つかりました。その都度お客様と相談し、必要な追加工事は内容を確認いただいたうえで、対応できる範囲を補修しました。改修ドレン2か所の交換も、その中で行った工事です。年末年始を挟んだため、歯科医院側を年内、住居側の後方を年明けに解体する変則的な足場工程で進めています。
既存図面から寸法を拾い、CADで完成イメージを作成
お客様の図面をコピーさせていただき、その図面を基に建物各部の寸法を拾いました。拾い出した寸法からCADで立面図を起こし、建物全体の配色と看板位置を反映した外観イメージを作成。実物の色見本も並べながら、完成後の見え方を具体的に共有してから着工しました。
写真から追える4つの改修範囲
外壁・屋根
高圧洗浄、下地補修、下塗り、仕上げ
クラック・浮き
モルタル・コンクリートの補修とシーリング
改修ドレン
足場上の確認で傷みを把握し2か所交換
看板
既存部の修繕とアルミ下地による新規看板
名古屋市東区の市街地で、第三者動線にも配慮
建物の施工だけでなく、通行する方、近隣住宅、駐車場など周囲の状況を見ながら工事を進めました。
表通り
車通りと人通りが多く、歩行者・通行車両など第三者の動線に配慮しました。
裏側・両側
裏通りは住宅が近く、両側には駐車場等もあるため、周辺への影響に注意しました。
足場形状と作業計画
建物に合わせた足場形状、各職人が作業するための作業床、第三者の通行動線を確認し、周辺環境と合わせて作業計画を立てました。計画に沿って足場業者が足場を組み、その足場で塗装・外壁補修・防水の各職人が作業しました。
現地調査・報告書を基に、3つのカテゴリーで工事内容を提案
着工前
ご提案は、①費用を抑えた仕様、②近年性能が向上しているシリコン系塗料を使う中間仕様、③フッ素・無機系などの高耐候仕様の、大きく3つのカテゴリーに整理しました。外壁塗料だけを高耐久にしても、シーリングなど周辺部材が同じ年数もつとは限りません。そこで、建物の状態と将来の点検、費用のバランスをお客様と話し合い、中間に位置するシリコン系塗料をご提案し、選んでいただきました。10〜15年を目安に専門業者の点検を受けることもお伝えしています。
診察中の表示を掲示し、患者さんの動線に注意して足場を設置
2021年12月の写真記録
表通りは車両と歩行者が多く、裏側は住宅が近い立地です。道路使用許可を申請し、足場材の搬入時には交通誘導員2名を配置しました。建物の形状、各職人が使う作業床、第三者の通行動線を事前に確認して足場を計画。工事中は、診察中であることが分かる表示を足場へ掲示し、入口前にコーン・バー・養生を設け、患者さんの動線を塞がないように注意して作業しました。
外壁と屋根を高圧洗浄
足場組立後
足場組立後、外壁と屋根を高圧洗浄し、汚れや付着物を落としてから下地補修へ進みました。
ひび割れ・浮き・剥離を確認し、補修箇所をマーキング
2021年11月〜12月の写真記録
外壁を打診し、ひび割れや浮き、塗膜の剥離が見られる箇所に印を付けました。補修箇所を一つずつ確認してから、次の注入・撤去工程へ進みます。
エポキシ樹脂注入で外壁の浮きを補修
2021年12月の写真記録
打診で浮きが見つかった外壁は、穴をあけてエポキシ樹脂を注入し、下地を補修しました。補修箇所が多いため、一つずつ状態を確かめながら進めています。
脆弱部を撤去し、欠損した外壁を補修
2021年12月の写真記録
剥離している部分は、健全な下地が出るところまで撤去しました。欠損した箇所は補修材で成形し、既存外壁になじむように下地を整えました。
窓まわりをシーリングし、外壁・付帯部を各所塗装
2021年12月の写真記録
窓まわりを養生し、足場から作業できる範囲はすべてシーリングを施工しました。その後、外壁のベース色とアクセント色を塗り分け、梁や配管などの付帯部も周囲の色に合わせて仕上げています。狭い側面は足場の作業床から順に施工し、工事のために外した付属物は補修と塗装が終わってから元の位置へ戻しました。
足場上で隠れた漏水原因を見つけ、排水ドレンを再構築
2021年12月〜2022年1月の写真記録
前回の防水改修では、もともとの固定式の鋳物製ドレンに改修ドレンが差し込まれていました。そのため水の通り道が狭くなり、排水できる量が減った状態でした。お客様からも、前回の改修後に屋上へ水がたまるようになったと伺っています。今回は建物外部へ足場を設けたことで、屋上側だけでなく外壁側からも排水口を確認できました。改修ドレンのフレキシブルホース部分は劣化して破れ、排水口のさや管と外壁の取り合いにも雨仕舞いが十分でない箇所がありました。角マスの裏側には水が回った跡もありましたが、建物内部への漏水の有無や範囲までは断定できない状態でした。そこで、以前の改修ドレンを引き抜いて撤去するだけでなく、元の鋳物製ドレンも壊して撤去。既存の狭い排水口にさらにドレンを重ねるのではなく、できるだけ大きな水の通り道と排水量を確保できるよう、屋上側・外壁側の両方から排水経路を再構築しました。撤去時には、外側の隙間から鳥が持ち込んだとみられる巣材も取り除き、水がたまる箇所を切開して掘り下げ、新しい改修ドレンの高さと納まりを調整しました。さらに、外壁と貫通部の間、改修ドレンと外側の排水管との接続部をそれぞれ止水し、一方の止水部に不具合が生じても、雨水を建物内部へ回さず外へ排出できる二重の納まりとしました。この現場では、施工中の降雨による二次被害を防ぐため、既存ドレンを撤去した箇所はその日のうちに復旧する手順で、慎重に進めました。傷んだ部材の交換とあわせて、排水量不足と滞水の改善を図っています。改修ドレンは2か所とも交換し、将来の防水改修にも支障が出ない状態に整えています。
ドレン撤去・サイズアップの施工写真|なかの歯科様
既存ウレタン防水の部分補修後、トップコート仕上げ
2022年1月の写真記録
改修ドレンまわりの処置後、屋上へプライマーを施工し、防水トップコートで仕上げました。細部をローラーで塗り、屋上全体の状態を確認して完了です。
色あせて痩せた既存カルプ表示を、色合わせして復元
2021年12月の写真記録
足場上で既存看板を確認すると、表示の色あせに加え、カルプ素材の断面にも痩せが見られました。既存看板の緑色を色見本としてメーカーへ渡して同色を調色し、表面だけでなく断面まで塗り直して表示を復元しました。
30×60mm角アルミ材で下地枠を組み、新設看板を設置
2021年12月20日〜22日の写真記録
既存のエアコンダクトを避けて道路側へ出すため、30×60mm角アルミ材で外壁からふかした下地枠を製作しました。その枠へ、3mmアルミ複合板に看板用シートを施工した新設看板を取り付けています。アンカーボルト部は止水し、アルミ枠は上部と左右の3方をシール、下部は塞がず排水できる納まりとしました。
年末年始をまたいで足場を段階解体し、完成
2021年末〜2022年1月27日の写真記録
年末年始を挟むため、歯科医院側の足場を年内に半分解体し、住居側の後方は年明けに解体する変則工程で進めました。最後に外壁・看板を含む建物全体を確認して完了です。
外壁工程と並行して、アルミサッシも補修
外壁の仕上げだけでなく、アルミサッシの傷みも確認して、必要な下地処理・再塗装を行いました。窓周りのシーリングは工程07で施工写真をご紹介しています。
アルミサッシのケレン・再塗装とシーリング
アルミサッシは塗膜だけでなく、ガラスまわりのパッキンも著しく傷んでいる状態でした。表面をケレンして再塗装し、足場から作業できる範囲はすべてシーリングを施工しました。
外装工事と合わせて行った施設対応
主な外装工程とは分けて、窓まわりの暑さ・防犯対策と業務用エアコンの交換にも対応しました。
2・3階|遮熱ミラーフィルム
足場解体後、南面2階・3階の窓へ遮熱ミラーフィルムを施工しました。
1階|遮熱・防犯フィルム
1階の窓を室内側から清掃し、遮熱性能と防犯性を備えたフィルムを内張りで施工しました。
業務用エアコン交換
院内設備を養生して既存の天井カセット形室内機を取り外し、室内機・室外機を交換しました。冷媒の充填後、試運転と調整を行っています。